風呂床掃除のプロ技大全|家庭でできる本格的な汚れ対策を徹底解説!

お風呂に入ろうとしたとき、足元の黒ずみやザラつきに「うわ、汚れてる…」と気づいた経験がある方もいるでしょう。
風呂床の汚れは、皮脂や石けんカス、水垢、カビなどが少しずつ積み重なって起こるもの。掃除をしているつもりでも、意外と見落としがちな原因が潜んでいることも少なくありません。
本記事では、風呂床に蓄積しやすい汚れの正体と落とし方、効果的な洗剤の選び方、そして黒ずみを再発させない予防策まで解説します。
「床をピカピカにして気持ちよく入浴したい」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
風呂床掃除の前に!汚れの種類と原因を把握しよう

風呂床にたまる汚れは種類によって落とし方が変わるため、まずは何が原因でどう発生しているのかを知ることが大切です。
風呂床によく見られる代表的な汚れは以下の通りです。
- 石けんカスは水道水中の成分と結びついて発生する
- 皮脂汚れは体から出る油分が風呂床に付着してこびりつく
- 水垢は水道水のミネラル成分が蓄積してできる
- 赤カビは湿気と水分だけで繁殖するピンクのぬめり汚れ
- 黒カビは湿気と汚れを栄養にして根を張って増えるカビ汚れ
それぞれ詳しく解説していきます。
- 一般的に、浴室内に発生するピンク色の汚れは、俗称的に「赤カビ」と呼ばれていますが、厳密にはロドトルラという「酵母」でありカビではありません。
石けんカスは水道水中の成分と結びついて発生する
石けんカスは、水道水に含まれるミネラル成分と、石けんやボディソープの成分が反応してできる白っぽい汚れです。
風呂床に付着したシャンプーやボディソープの泡が乾燥することでミネラル分と反応し、ザラつきとなって現れます。
石けん成分によるアルカリ性の部分と、水垢などの酸性の成分が混在しているのが特徴です。
放置すると風呂床全体がくすんで見えたり、掃除してもツルツル感が戻らなかったりすることもあります。
ホコリを巻き込みやすく汚れが広がる原因にもなるため、早めの対処が必要です。
皮脂汚れは体から出る油分が風呂床に付着してこびりつく
皮脂汚れは入浴中に体から自然に落ちた油分が風呂床に付着し、積み重なることでできる汚れです。
シャワーを浴びたり湯船から上がったりする際、気づかないうちに皮脂が風呂床に落ちていますが、この油分は水だけではなかなか落とせません。
初めは見た目に変化がなくても、時間が経つとぬめりやベタつきが現れ、やがて黒ずみの原因になります。
「なんとなくお風呂の床がテカっている」「踏んだときにヌルッとする」といった違和感を感じたら、それは皮脂汚れのサインです。
放置すると目地にまで入り込みカビの栄養源になるため、こびりつく前の早めの対処が大切です。
見た目以上に蓄積しやすく、室内の湿気と混ざることでさらに落としにくい厄介な汚れへと変化してしまいます。
水垢は水道水のミネラル成分が蓄積してできる
水垢は水道水に含まれるカルシウムやケイ酸、マグネシウムなどのミネラル成分が風呂床に残り、乾燥によって固まることで発生する汚れです。
水滴が残ったまま乾くと、白くザラザラとした跡になります。
見た目としては「ウロコ状の白いスジ」や「お風呂の床全体のくすみ」として出現。お風呂使用後に水気を拭き取らず放置すると、水垢がはっきりと残りやすくなります。
日光の当たる場所では白浮きが目立ちやすく、美観が損なわれる原因にもなります。
一度こびりつくと、なかなか落ちない頑固な汚れに変化してしまうため、定着する前に対処することが大切です。
赤カビは湿気と水分だけで繁殖するピンクのぬめり汚れ
お風呂場でよく見かけるピンク色のぬめり汚れ。いわゆる「赤カビ」と呼ばれることがありますが、厳密にはカビではなく「ロドトルラ」という酵母菌の一種です。
ロドトルラは栄養源、水分と湿気があると繁殖し、排水口まわりや壁際など、水がたまりやすい場所に短期間で広がります。触るとぬめっとしていて、見た目も不衛生です。
このピンクぬめり自体に毒性はありませんが、濡れた状態が続くと黒カビが発生しやすい環境でもあるため、衛生面では早めの除去が重要です。
「まだカビじゃないから大丈夫」と放置せず、気づいた段階でしっかり掃除しておきましょう。
黒カビは湿気と汚れを栄養にして根を張って増えるカビ汚れ
黒カビは、風呂床に根を張って定着する最も厄介なカビ汚れです。
見た目は黒い点や筋のような形で、タイルの隙間や目地など凹凸のある場所にできやすいです。
一度根を張ると表面だけ拭いても落ちず、深く入り込んだカビの核が残ってしまいます。
湿気と皮脂、石けんカスなどをエサにしており、浴室の環境が整っていると一気に広がります。
カビの胞子は空気中にも飛びやすく、アレルギーやニオイの原因になることも。
日常的に見落としやすい風呂床の凹みやゴムパッキン部分などに定着しているケースも多く、見た目以上にしつこい存在です。
風呂床掃除のポイントは汚れの性質に合わせた洗剤選び!

風呂床の汚れと相性の良い洗剤の組み合わせは以下の通りです。
それぞれの特徴や理由を詳しく見ていきましょう。
酸性の汚れ(皮脂・赤カビなど)には弱アルカリ性洗剤が効果的
弱アルカリ性洗剤には酸性の汚れを中和して分解する性質があるため、皮脂や赤カビといった酸性の汚れを浮かせるのに適しています。
- 弱アルカリ性洗剤の種類
-
- 重曹
- セスキ炭酸ソーダ
- 市販のカビ取り剤など
風呂床にぬるっとした油っぽさを感じたり、シャワーのあとにピンク色の汚れが目立ってきたりしたら、酸性汚れがたまっているサインです。
水だけではなかなか落ちないだけでなく、黒カビが発生しやすい環境でもあるため、日常的な掃除をおすすめします。
アルカリ性の汚れ(水垢・石けんカス)には弱酸性洗剤を活用
弱酸性洗剤は、アルカリ性の汚れに含まれるミネラル成分をやさしく中和しながら分解するのに適しています。
- 弱酸性洗剤の例
-
- クエン酸スプレー
- 市販の弱酸性タイプの洗剤
水垢や石けんカスは白くザラついた汚れとして風呂床に現れます。乾いたあとに白っぽくスジ状になっている場合は、アルカリ性汚れが固まっている状態です。
見た目の清潔感を損ねるだけでなく、放置するとこびりついて落としにくくなるため、やさしく取り除ける早めのケアがおすすめです。
黒カビにはカビ取り剤を用いて根こそぎ除去するのが効果的
黒カビの根まで除去するには、市販のカビ取り剤を使って状態に応じたケアをするのがポイントです。
- 塩素系漂白剤の使用は推奨しません。成分が強いため、床材を傷めるおそれがあります。
黒カビは湿気・皮脂・石けんカスを栄養に、床の目地や凹みに深く入り込みます。見た目以上に根が張っているため表面だけの掃除では不十分です。
繁殖が進むと見た目が悪くなるだけでなく、ニオイやアレルギーの原因になることもあるため、早めに処置をしましょう。
風呂床掃除を行う際の注意点

風呂床掃除の際に気をつけたいポイントは以下の通りです。
- 風呂床を傷つけないように力任せに擦らない
- ステンレス製のブラシは風呂床や壁に傷をつける恐れがある
- 風呂床に色や模様がある場合は漂白系の洗剤を避ける
- 賃貸物件の場合は素材を変色・腐食させる恐れのある強い洗剤を使用しない
それぞれの理由や対策について、順番に見ていきましょう。
風呂床を傷つけないように力任せに擦らない
風呂床掃除の際に力を入れてゴシゴシ擦ると、一時的には汚れが落ちたように見えても床材に細かい傷がついてしまいます。
見た目が劣化することに加えカビが入り込みやすいすき間ができてしまい、再び汚れがたまりやすくなります。
汚れをしっかり落としたい気持ちは理解できますが、落ちにくい場合は洗剤を活用しましょう。
力を込めるよりも、優しく丁寧に掃除すると、結果的に風呂床の美しさを保てます。
ステンレス製のブラシは風呂床や壁に傷をつける恐れがある
ステンレスブラシは頑固なサビ落としには効果的ですが、硬い毛先が原因で風呂掃除には適していません。
お風呂の床材や壁面に深い傷をつけてしまう恐れがあり、樹脂系の風呂床やコーティングされた表面では傷の補修が困難です。
使用直後は汚れが落ちたと感じても、後々細かい傷が目立ったり、そこに黒ずみが入り込んで悪化したりと、後悔してしまうようなケースが多いです。
頑固な汚れには、ブラシではなく洗剤の力を借りるか、毛先のやわらかいものを使用するようにしましょう。
風呂床に色や模様がある場合は漂白系の洗剤を避ける
「色つきの床材」や「模様が施されたデザイン床」は、漂白成分のある洗剤を使うと色落ちや模様のにじみが発生する恐れがあります。
床が白化したり色ムラが生じたりすると、見た目の清潔さが損なわれてしまいます。
「少しだけなら」と安易に試した結果、模様の一部が薄くなり元に戻らないといったトラブルも起こり得るでしょう。
デザイン性のある風呂床には、ピンクのぬめり汚れに対しては中性か弱アルカリ性の洗剤を、水垢系に対しては中性か弱酸性の洗剤での掃除をおすすめします。
洗剤の成分表示を見て、床材との相性をよく確認してから使うようにしましょう。
賃貸物件の場合は素材を変色・腐食させる恐れのある強い洗剤を使用しない
賃貸物件で強力な洗剤を使用すると、素材を傷めてしまい原状回復費用の対象になるリスクがあります。
たとえば、酸性の洗剤は金属や石材を傷める原因になりやすく、アルカリ性や塩素系の洗剤も素材によっては表面の劣化や色落ちを引き起こすことがあります。
使用前に目立たない場所で試すか、成分が穏やかなものを選ぶと良いでしょう。
頑固な黒カビを落としたい場合でも、賃貸では強力な洗剤の使用は避け、日常的に使いやすい中性~弱アルカリ性の洗剤を基本とするのが安全です。
風呂床掃除の正しいやり方【タイプ別】

風呂床の汚れには段階があるため、効果的に落としたい場合は汚れのタイプを見極めることが大切です。
汚れのタイプ別に適した掃除方法は以下の通りです。
それぞれの手順を詳しく見ていきましょう。
軽い汚れ|中性洗剤でこすり落とす
軽い汚れであれば、強い洗剤を使わなくても中性洗剤で落とせます。
浴室用の中性洗剤をスポンジに含ませ、風呂床の表面をやさしく円を描くようにこすりましょう。
目立つ汚れがある場合は中性洗剤を直接スプレーし、2〜3分置いてからこするのが効果的です。
「足の裏がペタつく感じがする」「うっすら白く汚れている」などであれば中性洗剤だけで十分対応可能です。
強くこする必要はありません。柔らかいスポンジで力をかけずに洗えば、床材を傷めずに仕上がります。
掃除後は水で洗剤をしっかり洗い流し、残留成分が残らないようにしましょう。
水垢|クエン酸水スプレー+パックでしっかり分解
水垢はミネラル成分が固まったアルカリ性の汚れのため、クエン酸で中和して分解するのが効果的です。
クエン酸水は、水200mlに対してクエン酸2グラムの割合で作ります。濃くしすぎると床材を傷めることがあるので、必ず薄めて使うことがポイントです。
掃除の手順は以下の通りです。
- 掃除の手順
-
- クエン酸水をスプレーで水垢部分に吹きかける
- キッチンペーパーを貼ってラップで覆い、パックする
- 15~30分放置してからスポンジで軽くこする
- 最後に水でしっかり洗い流す
白いスジ状の汚れやザラつきが気になる場所に試してみてください。
黒カビ|酸素系漂白剤ペースト+ラップでつけ置き
風呂床の黒カビには、刺激の少ない酸素系漂白剤が最適です。
掃除手順は以下の通りです。
- 掃除の手順
-
- 酸素系漂白剤を水で練ってペーストを作る
- 黒カビ部分にしっかり塗る(隙間まで丁寧に)
- ペーストの上にラップをかぶせて密着させる
- 数分置いて様子を見ながら、必要に応じて時間を延ばす
- ラップを外し、やわらかいブラシまたはスポンジで軽くこする
- 水をかけて洗い流し、漂白剤を残さないように仕上げる
- 使用する製品の説明書に記載された放置時間・用法を必ず守ってください。
見た目は薄い黒点でも根を張っていることがあるため、漂白成分を浸透させるのが効果を高めるポイントです。
さらに詳しい落とし方は下記記事をご覧ください。
黒ずみ|酸素系漂白剤で徹底掃除
黒ずみには酸素系漂白剤が効果的です。塩素系のような刺激臭がなく、素材への負担も比較的少ないことで知られています。
掃除手順は以下の通りです。
- 掃除の手順
-
- 酸素系漂白剤を少量の水で練ってペースト状にする
- 黒ずみ部分にペーストを塗り広げ、しっかり密着させる
- 様子を見ながら放置し、必要に応じて時間を延ばす
- 汚れが浮いてきたら、やわらかいブラシでこすり落とす
- 水でしっかり洗い流して完了
LIXIL製システムバスをご利用の方には、専用の浴室クリーニングサービス「カジタク」がおすすめです。
通常の掃除に加えて、ドアやカウンター内部、スパージュの場合はアクアフィール(肩湯)やヘッドレストといった設備にも対応した特別メニューを用意しています。
酸素系薬剤でのセルフメンテナンスに限界を感じたときは、プロの手による本格クリーニングの活用をご検討ください。
黒ずみは性質に合わせた対処が必要です。さらに詳しい掃除手順は以下の記事も参考にしてください。
凹凸・溝には「突起ブラシ」が最適
タイルの目地や風呂床の凹凸に入り込んだ汚れには、突起ブラシの使用がおすすめです。
突起ブラシとは毛先が細く突き出た形状で、細かいすき間に入り込んで汚れをかき出してくれます。
使い方は、他の掃除方法で風呂床全体をきれいにした後、凹んだ部分や隅に残った汚れをブラシの角度を変えながらやさしくこするのみです。
力を入れすぎると傷の原因になるので、軽い力で何度か往復させるのがポイントです。
なお、細かい凹凸や溝の掃除に適したアイテムをお探しの方には、LIXILセレクトアイテム『ハンディバス洗い ソフトブラシ』の使用をおすすめします。
持ちやすい角度調整機能付きで、隅々まで洗えて作業しやすいのが特徴です。
細部の仕上げにこだわる方は、ぜひ取り入れてみてください。
- ご使用時は、よく水を含ませてからご利用ください。
【風呂床掃除を“時短”したい人向け】効率的な掃除スケジュールと頻度の目安

風呂床が汚れてからまとめて掃除するよりも、日々少しずつ手をかける方が効率的です。
おすすめの方法は「毎日の軽いケア」と「週1回のしっかり掃除」を組み合わせること。
日々のお手入れを続けていれば週末の掃除が短時間で済みます。
具体的なスケジュールは以下の通りです。
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頻度 | 内容 |
---|---|
毎日 | 熱めのシャワーで風呂床を流し、水で冷ましてからタオルで拭き取る |
週1回 | 中性洗剤や重曹を使って風呂床全体を優しくこすり洗い |
月1回 | 目地や凹凸部分をブラシで徹底的に掃除 |
歯みがきの後や洗濯のついでに風呂床を流すなど、“習慣化しやすいタイミング”に組み込むのが時短のコツです。
風呂床掃除がつらい人必見!体に負担をかけないラクラクアイテム3選
体への負担を減らして効率よく汚れを落とせる便利アイテムを3つ紹介します。
浴室清掃アイテム レック 激落ちくん お風呂まるごとバスクリーナー
柄付きで手が届きにくい場所もラクに掃除できる、ロングセラーの浴室用ブラシです。
網目状の特殊繊維が汚れをしっかりとかき取り、ボリュームのある毛先が水栓まわりや床の凹凸といった細かい部分にもスッと届きます。
持ち手は軽量なアルミ製で、「ミドル(約63〜85cm)」と「ショート(約47〜68cm)」の2タイプから選べます。
ヘッド部分は取り外せばハンディタイプとしても使用可能。1本で2役こなす便利アイテムです。
サンベルム お風呂用すみずみブラシ brdp
巻きフタの溝や排水口まわりなど、細かいすき間の掃除に適した小型ブラシです。
先端は山切りカット形状になっており、細かな凹凸や溝にもフィットしやすい設計。硬すぎないブラシ素材を採用しているため、浴室内の樹脂パーツや床材を傷つけにくいのが特徴です。
サイズは約165×60×50mmとコンパクトで、手にフィットしやすく操作性も良好。狭い場所の汚れを集中的に落としたいときに最適です。
濡れたまま放置しても乾きやすく、カビの発生リスクも抑えられます。
ハンディバス洗い ソフトブラシ
床の凹凸やすき間に入り込んだ汚れを、細かな毛先でしっかりかき出せるハンディタイプの浴室用ブラシです。
柔らかくコシのある毛が特徴で、樹脂製の床材にも優しくフィット。モザイクタイルやLIXILの「キレイ床」など、細かい模様のある風呂床にも使用できます。
ブラシ部分は角度調整が可能で、使う人の手元にフィットしやすく疲れにくいのが魅力です。
本体は耐熱温度90℃まで対応しているため、お湯を使った掃除とも相性抜群。しっかり水を含ませてから使用すると、ブラシの密着度が上がり効率よく掃除できます。
- ご使用時は、よく水を含ませてからご利用ください。
こうした便利アイテムを活用すれば、日々のお風呂掃除がぐっとラクになります。ほかの掃除道具が気になる場合は、以下の記事も参考にしてください。
風呂床掃除の手間を減らす!黒ずみを防ぐ4つの習慣

頑固な黒ずみを作らないためには、汚れがこびりつく前に毎日のひと工夫を積み重ねることが大切です。
黒ずみを防ぐ習慣は以下の通りです。
それぞれのポイントを順番に見ていきましょう。
入浴後に熱めのシャワーで皮脂や石けんを流す
お風呂あがりに熱めのシャワーでサッと風呂床を流しておくと、あとからゴシゴシこすらずに済むようになります。
皮脂や石けんカスは、熱めのお湯をかけるだけで汚れが乾いて固まる前に流せるからです。
「家族全員の入浴が終わったあと」や「最後に湯船から出たタイミング」で風呂床をさっと流す習慣をつければ、ベタつきも防げて清潔感のある状態を保てます。
さらに、風呂床を洗い流した後に床に残った水滴を拭くと、より汚れにくくなるのでおすすめです。
スクイージーを使用して壁の水切りをして乾燥を早める
お風呂あがりにスクイージー(ゴム製の水切りワイパー)で壁の水切りを行い、浴室空間に水滴を残さないようにすると、結果として床のカビや汚れの蓄積を防ぐことができ、掃除の手間を抑えられます。
おすすめの手順は以下の通りです。
- スクイージーを用いた壁の水切りの手順
-
- 入浴後にスクイージーで浴室の壁の水を切る
- 風呂床に残った水はタオルで軽く拭いて、乾きやすい状態にしておく
壁と床の間やシリコン部まわりなど、湿気がたまりやすい部分は念入りに拭いておくと、カビの発生防止にもつながります。
また、排水口まわりのぬめりや汚れも一緒に掃除しておくと清潔感が保ちやすくなります。あわせて以下の記事もご覧ください。
定期的に弱酸性・弱アルカリ性洗剤で予防掃除
汚れのこびりつきを防ぐために、定期的に洗剤を使って予防掃除をしておきましょう。
酸性の汚れ(皮脂や赤カビ)には弱アルカリ性洗剤、アルカリ性の汚れ(水垢や石けんカス)には弱酸性洗剤が効果的です。どちらも、重曹やクエン酸など家にあるものでOKです。
おすすめの掃除習慣は以下の通りです。
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頻度 | 内容 |
---|---|
週1~2回 | 中性〜弱アルカリ性または弱酸性の洗剤で、風呂床全体を軽くこすり洗い |
月1回 | 汚れが気になる箇所に洗剤パックをして3分程度放置し、その後洗い流す |
浴室全体の換気と収納見直しも汚れ防止に効果あり
お風呂の汚れを防ぐには、湿気とモノの多さを見直すことが大切です。
入浴後は換気扇や窓で湿気を逃がし、シャンプー類は吊るして収納するなど、風呂床に物を置かない工夫をしましょう。
換気扇だけでは湿気が取りきれないと感じる場合には、「浴室換気乾燥暖房機」の導入がおすすめです。
浴室の暖房・乾燥・涼風・換気を1台でこなす多機能機器で、24時間換気やブロー換気などのモードを活用すると、空気の流れを整えカビの発生を防ぎやすくなります。
風呂床掃除に使える洗剤比較!重曹・クエン酸・酸素系漂白剤の使い分け早見表

風呂床掃除に使えるナチュラル系の洗剤はたくさんありますが、汚れの性質に合っていないとまったく落ちません。
「重曹」「クエン酸」「酸素系漂白剤」の3種類について、相性の良い汚れをわかりやすくまとめました。
目的別の洗剤早見表は以下の通りです。
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汚れの種類 | 汚れの性質 | 適した洗剤 |
---|---|---|
皮脂汚れ | 酸性 | 重曹 |
赤カビ | 酸性 | 重曹 |
石けんカス | 金属石鹸:アルカリ性 | 金属石鹸:クエン酸 |
水垢 | アルカリ性 | クエン酸 |
黒カビ | 酸性 | 酸素系漂白剤 |
風呂床掃除に関するよくある質問

風呂床掃除に関するよくある質問は以下の通りです。
- 風呂床の黒ずみがどうしても落ちないときはどうする?
- 激落ちくんで風呂床の黒ずみは落ちるの?
- 最強の黒ずみ落としはどれ?本当に効く洗剤は?
- キッチン用漂白剤は風呂床掃除に使える?
- こすらずに黒ずみを落とす方法はある?
- メラミンスポンジは風呂床に使っても大丈夫?
- 黒ずみ落としにカビ取り剤を使ったら落ちないのはなぜ?
それぞれの質問について詳しく見ていきましょう。
風呂床の黒ずみがどうしても落ちないときはどうする?
酸素系漂白剤でも落ちない黒ずみは、プロの清掃サービスを検討してみましょう。
LIXIL製システムバスをご利用の方には、専用の浴室クリーニングサービス「カジタク」がおすすめです。
通常の掃除に加えて、ドアやカウンター内部、スパージュの場合はアクアフィール(肩湯)やヘッドレストといった設備にも対応した特別メニューを用意しています。
酸素系漂白剤でのセルフメンテナンスに限界を感じたときは、プロの手による本格クリーニングの活用をご検討ください。
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サービス名 | 価格(税込) | 対象シリーズ |
---|---|---|
スパージュ専用 お風呂クリーニング |
36,300円 | スパージュ |
スパージュ以外の お風呂クリーニング |
24,200円 | その他LIXIL製システムバス |
激落ちくんで風呂床の黒ずみは落ちるの?
激落ちくんのメラミンスポンジタイプは、軽い黒ずみや油汚れなら落ちる場合がありますが、根が深いカビ汚れには向きません。
普段の掃除で使いやすいアイテムではありますが、頑固な黒ずみには漂白剤との併用が効果的です。
最強の黒ずみ落としはどれ?本当に効く洗剤は?
まずは弱アルカリ性の洗剤で皮脂汚れを落とし、その後に弱酸性の洗剤で水垢を除去しましょう。
皮脂汚れ・石けんカス・水垢などが重なって固着しているケースが多く、順番に汚れを分解していくのが効果的です。
キッチン用漂白剤は風呂床掃除に使える?
キッチン用漂白剤はお風呂掃除には適していません。成分が強く床材を傷める可能性があります。変色や素材劣化のリスクもあるため使用は避けましょう。浴室用洗剤のご使用をおすすめします。
こすらずに黒ずみを落とす方法はある?
酸素系漂白剤でペーストを作り、ラップで覆ってしばらく放置すれば、こすらずに汚れが浮きやすくなります。使用後はしっかり水で流しましょう。
メラミンスポンジは風呂床に使っても大丈夫?
床材によっては表面を傷めるおそれがあるため、使用前に必ず素材を確認しましょう。
使う場合も力を入れず、やさしくこすってください。特にFRPやコーティング床は注意が必要です。
黒ずみ落としにカビ取り剤を使ったら落ちないのはなぜ?
黒ずみの原因が石けんカスや皮脂汚れも含む“複合汚れ”だと、カビ取り剤単体では不十分なことがあります。
なお、壁と床の接続部にあるシリコン部分が黒ずんでいる場合は、カビが原因の可能性が高いため、カビキラーなど塩素系カビ取り剤の使用が効果的です。
黒ずみの性質に応じた段階的な掃除方法を試すのがおすすめですので、具体的な掃除方法は以下の記事を参考にしてください。
風呂床掃除の方法まとめ
風呂床にたまりやすい汚れの種類や洗剤の選び方、再発防止につながる掃除の習慣について解説しました。
汚れの正体を把握すると必要以上に強い洗剤を使わずに済み、床材を傷つけるリスクも減らせます。
風呂床掃除の基本は以下の通りです。
- 風呂床掃除の基本
-
- 酸性の汚れ(皮脂・赤カビ):重曹やセスキなどの弱アルカリ性洗剤
- アルカリ性の汚れ(水垢・石けんカス):クエン酸などの弱酸性洗剤
- 黒カビ:市販のカビ取り剤で除去
- 黒ずみ:酸素系漂白剤を使って徹底掃除
汚れが目立つ前に掃除を習慣化して、清潔で心地よいバスタイムを手に入れてください。
床だけでなく、鏡に付着した白いウロコ状の汚れも気になる方は多いのではないでしょうか。鏡の掃除方法については以下の記事も参考にしてください。
本記事の監修者

織田 昌俊
株式会社LIXIL / LIXIL Water Technology Japan 浴室事業部
システムバスルームの商品企画、プロモーション業務などに20年超従事。現在は浴室のECビジネス全般を担当。自宅のお風呂は、LIXIL製 スパージュ。